メディアではさまざまなストレスケアの方法が紹介されているため、自分にマッチしている方法が何なのかをいまいち理解できていない人も多いのではないだろうか。そんななか医学の分野では、休日にこそ身体を動かすことがストレスケアになる、という学説が何度も提唱されている。心療内科や精神科で働く看護師は、この学説を見聞きしたことがあるだろう。そんな学説がある一方で総合病院で働く看護師からは、日常的な業務が忙しいうえに夜勤もあるので休日は家でのんびりしていたい、という声が上がっている。
ストレスケアの分野では、アクティブレストというワードが用いられることがある。このワードは積極的休養と訳され、身体を動かしてこそストレスが解消されることを意味しているのだ。激しい運動のあとに入念なストレッチを怠ると重い筋肉痛が残ってしまうように、仕事で疲れたからといって休日に家でゴロゴロしていると余計に疲れてしまうことが提唱されている。もちろん大好きなことで身体を動かすことが前提であるが、ストレスケアで悩んでいる看護師は、アクティブレストを一度体験してみるのも手だ。
また食事をしながら信頼できる人に相談することもストレスケアには推奨されている。食事と共に本音をさらけ出すことで視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚の五感がまんべんなく刺激されるからだ。スマホから誰かに相談して解決策を得られたとしても、その方法では五感がバランス良く使われていないといえる。医療の現場で常に緊張を強いられている看護師だからこそ、食事と会話を組み合わせて五感をバランス良く刺激して脳を適度にリフレッシュさせることが推奨されているのだ。